ATLにはOptiTrack社のモーションキャプチャ機材が自由に使える部屋があります。今回はこのモーションキャプチャ室を初めて利用される客員研究員3名さまの様子を取材させていただきました。ちなみに取材者本人もモーションキャプチャ機材の利用は初体験です。
PCの横には、モーションキャプチャするためのマニュアル冊子が置かれています。このマニュアル冊子は、ここATLモーションキャプチャ室用に書かれている専用のマニュアルなので、2箇所あるACコンセントの接続から、キャリブレーション設定、モーションの録画からデータ書き出し、Unityでのインポート方法まで書かれていて、基本的には冊子の通り進めていけば大丈夫でした。
さらに冊子巻末には、このモーションキャプチャ機材メーカーであるOptiTrack社のサポート電話窓口番号が記載されています。私達は
- 天井設置のカメラ配置と、編集用ソフト「Motive」上のカメラ配置とが異なっているがどうすればいいか?
- 5本指を認識することは可能か?
の2点でつまづきかけたのですが、ネットで解決法を探す前に(←すいません)サポート窓口に電話してみたところ、すごく素早く的確な解答をいただき、「このサポート対応すごいなぁ!!」と感心しました!
電話する際、自分の素性をどう名乗ればサポートしてもらえるだろうかと不安がよぎりましたが「九段下のアドバンスドテクノロジーラボで御社のモーションキャプチャを使っている〇〇という者ですが・・・」と名乗るだけで即座にサポート対応を始めてもらえました。神対応。
次にトラッキング用のスーツを着ましたが、上半身&下半身&頭という最小構成のスーツだけではなく、靴&手袋&指先や小物に取り付けられるようなマジックテープ式の小さいトラッカー等も各種揃っていて(※スーツハンガー横のダンボールに入っていて)、自分たちの録りたいデータ用にあれこれできることが分かりました。
その後も、特に問題点も不明点もなくモーションキャプチャに成功しました。逆に私達が気づいていないさらなる便利機能が存在しているのかもしれませんが(笑)
モーションキャプチャ初体験だった私達が驚いた&感動したのは:
- カメラ領域でモデルさんがTポーズをとることで、Motive画面上で「点の集合」が「人体」として認識されて表示が切り替わった瞬間
- 240FPSというとんでもなく滑らかなフレームレートでデータを取得できること。もちろんそこまで不必要であればFPS下げることもできる
- そして当たり前ですけど、動いた通りにデータとして画面に表示される!!!
ということで、ついついいろんな動きを録画してみたりして、当初の企画アイデア以外にもいろいろアイデアが湧いてきます。これは実際体験されることをオススメします。
ということで、結果としては機材初体験の状態から2時間ほどモーションキャプチャ室を利用し、無事に目的のモーションデータを持ち帰ることができました。このデータをCinema4DとかUnityで使ってみようと思います。
以上が今回ATLモーションキャプチャ室を使ってみた概要です。記事が長くなりそうですので、その他の技術的な気づきは別記事にまとめようと思います。
※ちなみに本記事に書いた我々の疑問点の解答は
1. 置いてある専用のキャリブレーション棒を使ってキャリブレーションすれば、それをもとにカメラ配置を再設定してくれる。
2. 指全部にトラッカーを付ければ、ポイント情報としては記録できる。ただしMotive上には5指全て含めてを「人体」として認識&表示してくれるプリセットはないので、ポイント情報をUnityやThree.js等で活用するときに指情報として対応処理すれば良い。
ということでした。そのあたりも細々と発見があったのですがまた別記事で。
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