食欲の秋~視覚食VR(シカクショック!)
- Maya
- Unity
- VIVE
- VR
- 第1回テーマ作品
2017.11.10
■VR+味覚=?
今回は、テーマ作品「食欲の秋」といテーマのもと、食に関連したVR作品を制作しました。その名も視覚食シカクSHOCK。
視覚と味覚の整合性をわざとずらすことによって、食xVRで食べるという行為そのものをハックするプロジェクトです。
食にまつわる要素は多数あります。
まずは味(味覚)もう1つは温度(触覚)食べ物の外見(視覚)、そして誰と食べるか(視覚)お鍋が煮えているコトコトという音で食欲をそそったり(聴覚)どこで食べるかというシチュエーション(視覚)など意外に味覚以外の要素が関与している事がわかります。
では、様々な器官で「食べる」という事を行なっているのであれば、味覚以外の感覚を補完し、錯覚を起こすとどのような体験が得られるのか。
それを踏まえて今回は、以下の実験を行いました。
■プリン+しょうゆ=うに?そして、みかん+しょうゆ=????
プリンに醤油をかけるとうにの味がする、という都市伝説?をご存知でしょうか。
プリンとしょうゆに関しては検索等である程度結果が得られてしまうので、少しニッチなみかん+しょうゆ=いくら を題材に
よりいくら感を出すためにVRで視覚情報も足した状態で検証を行いました。
実験の様子がこちらです。
使った機材は以下です。
HTCVive
ViveTracker
DobotMagician
◼️Mayaでいくらのモデリング
私は3Dモデラーでもあるので、今回はアセット等を使わず、素材もモデリングしました。ツールはMayaを使用しています。
こちらをfbxで書き出し、Unityにインポートします。
■Unityちゃんの手にお寿司を持たす
Unityちゃんの手に食べ物を持たせるために、
Character1_LeftHandのIkuraを子要素に設定します。これでUnityちゃんにいくらのお寿司を持たせることができました。
■VivetrackerとDoobotの連携
DobotMagicianとは
DobotMagicianは汎用性の高いロボットアームです。ほかの用途としては、3Dプリントや、ドローイング、遠隔操作など様々な用途に対応しています。
本作品ではUnityちゃんの手として使用しました。
Dobotは非常に賢く、ボタンを押しながら動かすことでその経路を記憶することができます。
このようにx軸y軸z軸を記憶してくれ、保存したらまたそのモーションをロードして使うこともできます。
ノンエンジニアの私でも専用ソフトをインストールするだけでコードを書かずとも思ったようにアームを動かすことができました。
そのDobotMagicianにViveトラッカーを取り付け、Unityちゃんの手、食べ物の位置のトラッキングを行いました。
参考にしたブログ
【Unity】ユニティちゃんをViveTrackerでVRIK【VR】
はまったポイントとしてはUnityちゃんの腕が曲がってはいけない方向に曲がってしまうことです。
Final IKのRotationLimitで可動範囲を設定
こちらを参考に、RotationLimitを設定することで解決しました。
■今後やってみたいこと
・Unityちゃんにフェイシャルアニメーションをつける
・Unityちゃん以外のキャラにあーんしてもらえるようにする
・HMDの向きを取得し、うなずく、首を振るなどの動作で操作を可能にする
など、制作しているうちにいろいろやりたいことが出てきたので勉強がてらやってみようと思います!
■まとめ
ここまで作業の工程を紹介してきましたが、Unityは初心者にも扱いやすくドキュメントも充実していることもありデザイナーの私でも比較的簡単に動かすことができました!
肝心の「本当にいくらの味がするの?」という疑問がここまで読んでくださったからにはあるかと思いますので、告知をさせてください笑
12/16(土)のATLSHOWCASEの展示に参加します!
食というテーマはなかなかつたわりずらく、本当にいくらの味がするのか体験していただきたいと思っています!
詳細と参加方法はこちらから → (ATL SHOWCASE 体験会)
実際にデモを体験していただけます。ぜひご来場ください!